パイオニア・サウンドアプローチ (1976年)
その2

聞き手:
最近色んなね、ニューミュージックとか、まっ色んな言われて。僕はあんまりそういう名前付けるのは好きじゃないしね、なんか
ニューミュージックなんても、どれがニューミュージックで、どれかわかんない。

太田:
そうですね、わかんないですよね。

聞き手:
別にジャンルねえ、別にすることないと思うんだけどね。あなたの場合はやっぱりね、最初はこう、すごくピアノを弾いたりなんかして、
ちょっとフォークっぽい、そういう、でも顔がすごい可愛いから何か、

太田:
ふふ(笑)。

聞き手:
その辺がなんか新しいおもしろい感じしたんだけどね。

太田:
はい。

聞き手:
自分では別にそういう、あれは考えてないでしょ。あたしはフォークシンガーになろうとか、ポップスシンガーになろうとか。

太田:
うん。別にもう全然考えてなくて、も手当り次第色んなところ出てるて感じですからね。テレビ出たり、ラジオ出たり、でコンサートも
フォークのコンサートにも入っちゃったりね。あと、歌なんかでも色々歌謡曲っぽいのも歌ってるし、フォークっぽいのも歌ってるし、
だからもう支離滅裂です。

聞き手:
う〜ん、幅広くって。

太田:
はい、幅広くっていったら言葉がとてもいいけど(笑)。

聞き手:
あの、今すごいヒットしているあの「木綿のハンカチーフ」ね。あれ僕は最初にねテープで聴いたのかな、発売になる前に。

太田:
はい。

聞き手:
それですごく、あっこれは絶対大ヒットするなと思ったの。

太田:
どうもありがとうございます。

聞き手:
それでほんとに、詞の構成もいいしね、だけど曲の感じが今までと違ったでしょ。

太田:
うん、そうですね。

聞き手:
それで、あなたのイメージがね、これで何かだいぶ一般的に変わっちゃうんじゃないかなって感じしたんだけど。どうかな?

太田:
そうですね。どうかなあ、この「木綿のハンカチーフ」で初めてあたし太田裕美という名前を知った方もいるかもしれないし、そういう
方にはやっぱり、こういう見方っていうかな、そうされるかもしれないし。で、「雨だれ」から知ってる人は、あれって思ってびっくり
しちゃってね、今までのピアノはどうしちゃったんだろうと思うかもしれないし。でも、あたしは今年の夏すごくたくさんのコンサートを
予定してるんですね。それで全国まわるから、その時に、そういうコンサートを見たり聴いたりしてくださったら、あたしの何ていうの
かな、太田裕美っていうのはこういう歌手です、ていうのがだいたい外側だけでもね、わかってもらえるんではないかなと思うし、そう
やってわかってもらえるように、一個一個コンサートをたくさんやっていきたいと思うし、そうやって全国まわって、何ていうのかな
何ていうんでしょうね、まわってほんとに自分を広めたいというかね、そんな感じですね。

聞き手:
なるほどね。ま、そういったわけで、その大ヒット曲となりました「木綿のハンカチーフ」を歌ってください。

(スタジオ演奏 木綿のハンカチーフ)

聞き手:
もう最後はね、華々しくうかんじゃって。

太田:
華々しく...

聞き手:
ええ、そういうわけで、今日で終わっちゃうってことだけど。

太田:
残念ですね。

聞き手:
ええ。まあ、面白かったです。でもこの番組、色々なゲストの人が来てくれましてね、さっき曲作ったユーミンも来てくれまして。
色んな人が来てくれて、僕も色々と新しい、そういう人たちと接触したしね。とっても有意義だった思いますね。

太田:
はい。

聞き手:
まあ、そういうわけで最後に裕美ちゃんに歌ってもらいたいんですけど、それじゃ「レモン・ティー」っていう曲を。

太田:
そうですね、はい。

聞き手:
じゃ、お願いします。

(スタジオ演奏 レモン・ティー)

聞き手:(曲の2番に被せて)
そういうわけでだいぶ時間も迫ってきて、いよいよ終わりになってきて、ほんとに残念なんですけどね。僕も最初この番組、いつ
だっけかな去年の10月頃、この番組やってくれないかと頼まれた時、しゃべるのに昔から自信がなくてね、昔からステージなんかに
出ててもあんまり自分でしゃべるってことはなかったし、すごく自信がなかったんでね、もう最初は断ってたんですけどね、いや、
絶対やった方が面白いから、ためになるからと言われてね、じゃあやってみようかなんてんで、やってみだしたところ、まあ色んな
ゲストの方が、色んな面白かったし、だんだん自分でもすごく興味を持ってきて、面白いなと思いだしてきたとたん、何か終わりって
いう感じで、ちょっと残念なんですけどね。またこの次の機会何かあったらまたやりたいと思っております。このパイオニア
サウンドアプローチまだまだこれから続きますし、これから新しい面で企画を練り直し、きっと今まで以上の何かをみなさんに
アプローチしていくと思います。また最後にどもってしまいましたけどね。この番組のご案内役、僕、加瀬邦彦、そして構成は小林
でした。そして提供は、世界のステレオ、パイオニアでお送りしました。それでは、さよなら。

(スタジオ演奏 袋小路 冒頭のみ)


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